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若草の頃
Meet Me in St. Louis
第17回 アカデミー賞(1945年)
脚色賞/撮影賞/作曲賞/歌曲賞 ノミネート
若草の頃
Meet Me in St. Louis
第17回 アカデミー賞(1945年)
脚色賞/撮影賞/作曲賞/歌曲賞 ノミネート
[1944年|113分|アメリカ|カラー|スタンダード|原題:Meet Me in St. Louis] 
監督: ヴィンセント・ミネリ
原作: サリー・ベンソン
脚色: アービング・ブレッチャー フレッド・F・フィンクルホフ
製作: アーサー・フリード 撮影: ジョージ・J・フォルシー
音楽: ジョージー・ストール
出演:ジュディ・ガーランド マーガレット・オブライエン メアリー・アスター ルシル・ブレマー トム・ドレイク
20世紀初頭のセントルイスを舞台にした、心温まるファミリー・ミュージカル。「若草物語」にも似てジュディ・ガーランド扮する次女が原作者のモデル。名子役マーガレットとジュディが歌うシーンが愛らしい家族パーティーをはじめ、ジュディが初恋のときめきを、ある時は悩み(「ボーイ・ネクスト・ドア」)、時には歓び歌い上げる(「トロリー・ソング」)、ヒュー・マーティンとラルフ・ブレインの歌曲が、美しい美術や衣装と共に映画を彩る。中でも泣きじゃくる妹を慰めつつジュディが唄う「メリー・リトル・クリスマス」はクリスマスソングの定番に、ジュディの魅力を引き出すために特に作られた「トロリー・ソング」は、後年の彼女のコンサートには欠かせないスタンダード・ナンバーとなった。
監督のヴィンセント・ミネリはこの作品が縁でジュディと結婚し、のちに自身も大エンターテイナーとなる娘ライザ・ミネリが生まれた。作品自体も、単なる楽しいミュージカルとしてではなく、古き良きアメリカの家庭の様子や市井の人々の温かさが、時代背景と共に生き生きと描かれて、今も変わらず観る者を魅了する。
イースター・パレード
Easter Parade
第21回 アカデミー賞(1949年)
作曲賞 受賞
イースター・パレード
Easter Parade
第21回 アカデミー賞(1949年)
作曲賞 受賞
[1948年|103分|アメリカ|カラー|スタンダード|原題:Easter Parade]
監督: チャールズ・ウォルターズ
原作: フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット
脚色: シドニー・シェルダン フランセス・グッドリッチ アルバート・ハケット
製作: アーサー・フリード 撮影: ハリー・ストラドリング
作詞・作曲: アーヴィング・バーリン 振付: ロバート・アルトン
出演:ジュディ・ガーランド フレッド・アステア ピーター・ローフォード アン・ミラー
1910年代のニューヨーク。フレッド・アステア扮するドンは人気ダンスコンビを組んでいた。が、突如相方に去られてしまい、戸惑いながらも新たなパートナーを見つけ再出発を目指すことになる。相手役に抜擢されたジュディ・ガーランド演じるハンナは、前任者とは180度違った個性だったために互いに四苦八苦する。やがて、これまでを踏襲せず、新たな個性を生み出せば良いと気づき…。
共にハリウッドの名門スタジオMGMに長く在籍しながらも、主役の二人は実はこれが初共演。彼らの持ち味と芸が見事に呼応しあい、愉しく生き生きとしたバックステージものに仕上がった。
音楽は‟アメリカ・ポピュラーソングそのもの“と言われるアーヴィング・バーリン。実際に1910年代に彼がヒットさせた曲をはじめ、本作の為に作られた新曲を共に(「カップル・オヴ・スウェルズ」の楽しさ!)、或いは個々に(アステアの「ステッピングアウト・ウィズ・マイ・ベイビー」は必見)歌い踊る。加えて名手アン・ミラーのタップが冴える「シェイキング・ザ・ブルース・アウェイ」、ジュディとP・ローフォードの愛らしいデュエット「フェラ・ウィズ・アンブレラ」等が並ぶ。
巴里のアメリカ人
An American in Paris
第24回 アカデミー賞(1952年)
作品賞/脚本賞/撮影賞/作曲賞/美術賞/衣裳デザイン賞 受賞
巴里のアメリカ人
An American in Paris
第24回 アカデミー賞(1952年)
作品賞/脚本賞/撮影賞/作曲賞/美術賞/衣裳デザイン賞 受賞
[1951年|113分|アメリカ|カラー|スタンダード|原題:An American in Paris]
監督: ヴィンセント・ミネリ
脚本・原作: アラン・ジェイ・ラーナー
製作: アーサー・フリード 撮影: アルフレッド・ギルクス
音楽: ジョージ・ガーシュウィン 振付: ジーン・ケリー
出演:ジーン・ケリー レスリー・キャロン オスカー・レヴァント ジョルジュ・ゲタリー
第二次大戦直後のパリ。米国人ジェリー(ジーン・ケリー)は退役後も祖国へ帰らずに、画家としての夢を実現させようとして、仲間たちとボヘミアンな暮らしをしている。そんな中、彼は巴里娘リーズ(レスリー・キャロン)に恋をするが、彼女は仲間の一人の許嫁だった…。
既に若くして世を去っていたジョージ・ガーシュウィンの交響詩「パリのアメリカ人」を中心に、全編にガーシュウィン兄弟の「ス・ワンダフル」「我が恋はここに」「エンブレイサブル・ユー」「アイ・ガット・リズム」といった名曲が溢れる。作詞家である兄アイラは、作品に見合うよう新たに歌詞を書き直しもした。脚本を担当したのは『マイ・フェアレディ』のアラン・ジェイ・ラーナー。
念願の映画化にジーン・ケリーは自ら振り付けも担当。終幕では、ローラン・プティの下で踊り、本作が映画デビューとなったレスリー・キャロンと、圧巻のバレエシーンを生み出した。舞台の美術装置家から出発したヴィンセント・ミネリを監督に得られたことも成功の一つだろう。夢を追う仲間たちにはシャンソン歌手としても知られるジョルジュ・ゲタリーや、ピアニスト・作曲家でもある才人オスカー・レヴァントが好助演している。
紳士は金髪がお好き
Gentleman Prefer Blondes
紳士は金髪がお好き
Gentleman Prefer Blondes
[1953年|91分|アメリカ|カラー|スタンダード|原題:Gentleman Prefer Blondes]
監督: ハワード・ホークス
製作: ソル・C・シーゲル 原作: ジョゼフ・フィルズ アニタ・ルース 撮影: ハリー・J・ワイルド
音楽: ライオネル・ニューマン ジュール・スタイン
出演:ジェーン・ラッセル マリリン・モンロー チャールズ・コバーン
“ローリング・トゥエンティーズ(狂騒の20年代)”と言われた大恐慌前の1920年代。ニューヨークからパリへと向かう船上が主な舞台。お金持ちと結婚してゴージャスな生活を送ることを夢見る、二人のショーガールが巻き起こす恋愛喜劇。男性映画の名匠と言われながら、実は粋な女性映画も撮れるホークスがすっきりと楽しくまとめ上げた。アニタ・ルースの原作は、これまでにもコメディとして1928年にも映画化されているが、本作は原作を基に1949年に舞台ミュージカルとして発表されたものを脚色・映画化している。
スターへの階段を昇り始めたモンローが、生き生きと愛嬌たっぷりにショーダンサーを演じてその魅力を開花。公私ともにモンローと仲が良かった相棒(お目付け役?)的存在のジェーン・ラッセルをはじめ、この手の作品に欠かせない名優チャールズ・コバーンがコミカルに楽しませてくれる。また無名時代のジョージ・チャキリスも端役で出演。レオ・ロビン作詞/ジュール・スタイン作曲の歌曲もスタンダード・ナンバーとして残っており、特に「ダイヤモンドは女の子の一番の友だち」は舞台当時からヒットしていたが、モンローが歌い踊る場面によってさらに多くの人に印象付けられ、マドンナのミュージック・ビデオでオマージュされるなど、後世にも様々な影響を与えた。
上流社会
High Society
第29回 アカデミー賞(1957年)
作曲賞/歌曲賞 ノミネート
上流社会
High Society
第29回 アカデミー賞(1957年)
作曲賞/歌曲賞 ノミネート
[1956年|111分|アメリカ|カラー|アメリカンビスタ|原題:High Society] 
監督: チャールズ・ウォルターズ
原作:フィリップ・バリー
脚色:ジョン・パトリック
製作:ソル・C・シーゲル 撮影:ポール・C・ボーゲル
音楽:コール・ポーター ジョニー・グリーン ソウル・チャップリン チャールズ・ウォルターズ
出演:ビング・クロスビー グレース・ケリー フランク・シナトラ ルイ・アームストロング
1950年代半ばのロング・アイランドの大邸宅を舞台に、再婚しようとするセレブなお嬢様、まだ前妻に未練がありそれを阻止しようとする元夫、式を取材しに来た記者たちが入り乱れる。キャサリン・ヘプバーンが舞台・映画共に主演し大好評だった『フィラデルフィア物語』を基に、コール・ポーターの歌曲を用いてミュージカル化した。
お嬢様役グレース・ケリーにとっては、モナコ大公との結婚前最後の映画出演作品となり、彼女を取り巻く男性陣に、演技も歌も達者なビング・クロスビー(元夫)とフランク・シナトラ(記者)を配したことで、ポーターの新曲が一層引き立った。名曲として残るビングとグレースのデュエット「トゥルー・ラブ」の調べに乗せて、幸せだった頃をうっとりと思いだすグレース・ケリーが美しい。サッチモこと愛すべきジャズの大御所ルイ・アームストロングが本人役で登場し、仲間たちとの唄と演奏で映画の幕が開くのもご機嫌。監督は『イースター・パレード』と同じくウォルターズが務めた。
※序曲あり。
ビクター/ビクトリア
VICTOR VICTORIA
第55回 アカデミー賞(1983年)
歌曲・編曲賞 受賞 主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞/脚色賞/衣裳デザイン賞 ノミネート
ビクター/ビクトリア
VICTOR VICTORIA
第55回 アカデミー賞(1983年)
歌曲・編曲賞 受賞 主演女優賞/助演男優賞/助演女優賞/脚色賞/衣裳デザイン賞 ノミネート
[1982年製作|133分|アメリカ|カラー|シネマスコープ|原題:VICTOR VICTORIA] 
監督・脚本:ブレイク・エドワーズ
製作:ブレイク・エドワーズ トニー・アダムス 美術: ロジャー・マウス 撮影: ディック・ブッシュ
音楽: ヘンリー・マンシーニ 振付: パディー・ストーン
出演:ジュリー・アンドリュース ジェームズ・ガーナー ロバート・プレストン レスリー・アン・ウォーレン
1930年代のパリ。失業して無一文となったソプラノ歌手ビクトリア(ジュリー・アンドリュース)は、窮地を助けてくれたナイトクラブ芸人トディ(ロバート・プレストン)の案じた一計で、女装の男性歌手として売り出す事に。「女装する美しい男性歌手」として一夜にして人気を得る。しかし、やっかみ怪しむ者、女だと思い彼(実は彼女)に惚れてしまうシカゴのギャング、それを妬む情婦ノーマ(レスリー・アン・ウォーレン)らが入り乱れての錯綜喜劇に発展していく。
劇中のショーとして魅せる「ル・ジャズ・ホット」、ロバートと小粋にステップを踏む「君と僕」、しみじみと心情を歌う「クレイジー・ワールド」をはじめ、ジュリーが粋な男装や女装(?)で華麗に歌い踊る。この他にも、レスリーの持ち歌「シカゴ・イリノイ」や、劇中半ばでジュリーが(後には別ヴァージョンで)観る者を釘付けにする「セビリアの毒婦」などの魅力的な歌曲は、H・マンシーニ作曲/L・ブリッカス作詞。
戦前ドイツの映画会社ウーファのコメディを、ブレイク・エドワーズが妻アンドリュースにぴったりな題材と考え、脚色・監督。ロバート・プレストン、ジェームズ・ガーナー、レスリー・アン・ウォーレンといった芸達者たちが脇を固めた。当時のパリを再現したセットや衣装も見どころのひとつ。
※本作では一部のせりふ(字幕)に配慮すべき表現・用語が含まれていますが、当時の時代背景や制作者の意図を尊重しそのまま上映いたします。